訪問見積もりの際、「今決めてもらえればこの価格で引っ越しできます!」と言ったように「即決」を迫ってくる業者は少なくありません。
「即決価格」は格安であることが殆どであるため、値段やサービスに不満がなければその場で決めてしまっても良いでしょう。しかし、他の業者の見積もりが控えている場合や迷っている場合は即決せずに保留したいところです。今回はそんな「即決」を上手く躱すテクニックを紹介します。
●決定権がないことをアピールする
他に訪問見積もりに来る業者がいる時に便利なのがこのテクニックです。押しに弱く、その場の雰囲気で決めてしまうのが怖いという時にも有効です。
方法は簡単。見積もりの前に、自分には業者を決める決定権がなく、その場に居ない人間が決めることになっているとアピールするだけです。夫や会社が決めることになっていて、自分は話を聞く担当でしかないと伝えてしまうのです。
決定権のない人間に即決を迫っても仕方がないですから、営業の人が即決を持ちかけてくることはなくなります。
ただ、「ともかく安く引っ越したい!」という場合にはあまりおすすめできません。訪問見積もり後、営業は見積書を置いて帰っていきますが、その見積書にかかれている金額はその業者の最低金額ではありません。即決できないということは、その後に他の業者の見積もりと比較されたり、価格交渉をされたりすると予想できるからです。更なる値下げに対応できるようにするために、最低価格よりも多少上乗せされた金額の見積書が残ることになります。
●見積もりの順番を調整する
訪問見積もりの順番を調整するのも有効なテクニックです。この方法を利用すれば、幾つかの見積もりを比較するのに加えて、即決価格も選択肢の一つに入れることが可能になります。
訪問見積もりに来る業者のうち、値段やサービス内容が一番良さそうなところに目星をつけ、その業者が最後になるように調整します。大手の引っ越し専門業者は即決価格を提示することが多く、狙い目です。本命業者以外の即決はよほど魅力がない限り断り、本命の業者が来た所で即決価格を引き出せれば、それまでの見積もりを比較しつつも即決価格も選べるようになります。
幾つかの業者をチェックしたいけれど、安く引っ越したいという場合におすすめのテクニックです。
●「即決」は怖くない
その場で決めることを迫られると聞くと、なんだか怖いことのように感じてしまう人も多いことでしょう。しかし「即決」自体は決して悪いものではありません。
「即決価格」はその業者が対応可能な一番安い値段です。即決価格と見積もりを置いていった場合の値段は、小規模な引っ越しでも2、3万円、家族引っ越しだと5万円以上の差がつくことも少なくありません。
可能な限り引っ越し賞金を安くしようと思うのであれば、どこかの業者で即決に応じるのが一番です。不安だからと言って、すべての業者で即決を断ってしまうのは非常に勿体ないです。
「即決価格」を上手く活用しつつ、賢くお得に引越しできるように工夫することが重要です。