引越し料金

仏壇の引越方法と費用

仏壇の引っ越しには、普通の家具や家電を運ぶのとは違う特別ルールと作法があります。
転居で仏壇も引っ越さなければならなくなった場合や、実家の取り壊しで仏壇を移動させる必要ができた場合には注意が必要です。

作法を全く気にしない人もいますが、作法に厳しい親戚に叱られたり、お世話になっている寺から怒られたりすることもあります。
どのような方法で移動させるにしろ、まずはどんなルールがあるのか確認しておくことが大切です。

今回は、仏壇を引っ越しさせる場合の作法と費用、引越業者を選ぶ際の注意点などについて解説します。

ただ移動すれば良いものではない

仏壇の引っ越しはただ輸送すれば良いわけではないとされています。

仏壇は手を合わせる場所というだけでなく、本尊や位牌を置く場所でもあります。そこにはこれまで亡くなってきた代々の魂があり、人を導くとされています。
宗派によって考え方や置かれているものには多少違いがありますが、設置や移動の際には然るべき儀式と作法が求められます。仏壇を移動させる前にはそこにあるとされる魂を抜き、設置の際には再び魂を入れるという手続きを行います。

仏壇を引っ越しする手順

●寸法などを確認
仏壇のサイズを測り、搬出入に問題がないか、新居に設置するスペースがあるか確認します。
引き出しの中身なども確認しておきましょう。

●抜魂
お坊さんに仏壇に宿る魂を抜いてもらう儀式をしてもらいます。

●移動
傷ついたり壊れたりしないよう丁寧に梱包した上で輸送します。

●荷解き
新居についたら外していた飾りなどをつけ、元の状態に戻します。

●入魂
本尊と位牌に魂を入れてもらうための儀式です。
こちらもお坊さんが行います。
引越後、できるだけ早めに行いましょう。

「入魂」「抜魂」の儀式はどう行う?

仏壇を設置したり移動したりする際には、入魂・抜魂の儀式が必要です。
儀式を行えるのはお坊さんだけで、素人には行えません。

儀式の際には正式な手順とお経が必要です。身内にお坊さんがいない限り、お寺に頼んでお坊さんに来てもらう必要があります。
儀式は引越当日にやらなければならないものではありませんから、引っ越しが決まった段階でお寺に相談し、スケジュールを組んでもらいましょう。

入魂・抜魂ともに所要時間は15分ほどで終了します。
儀式の際にこちらが用意するのは基本的にお金だけですが、なにか必要がないか事前に電話などでお寺に確認しておきましょう。
お金はお布施袋に入れて渡します。無地の封筒に入れる場合は「お布施」と漢字で書けばOKです。お金は事前に準備しておき、お坊さんの前で出し入れすることのないように気をつけましょう。
お布施は直接渡したり床に置いたりするではなく、お盆の上などに乗せて渡すのがマナーです。

また、基本的に入魂・抜魂は同じお寺に頼むことになっています。しかし、引越先が遠方の場合は引越先で同じ宗派の別のお寺を探す必要があります。
入魂をどうするかは、まずは抜魂を行ってもらうお寺に相談してみてください。

●入魂・抜魂を行わない人もいる
最近では特に入魂・抜魂の儀式を行わず、仏壇の引っ越しをする人も多いです。

特定の寺の檀家ではなく、お寺との関わりはお葬式だけという人にとって、お寺の人に来てもらって儀式をするだけでもかなりのハードルです。
他にも、こだわりがなかったり、予算に余裕がなかったりなど、こうした手順を踏まずに引っ越しする人は増えています。儀式を行うかどうかはその家族次第です。

ただ、中には抜魂が行われていない仏壇は運ばないという引越業者もいます。抜魂を行わない予定なら、トラブルにならないように、事前に確認しておきましょう。

引越業者の手配

仏壇の引っ越しには、お坊さんの手配の他に引越業者の手配も必要です。

基本的に大手ならばどこでも仏壇の輸送を請け負ってくれます。
ただし、規模の小さい業者や格安の業者の中には、重く破損した時のリスクが大きい仏壇の移動を断ったり嫌がったりする業者もあります。見積もりの際には必ず確認しましょう。

仏壇を運べる業者を探すなら、一括見積サービスの利用が便利です。
たとえば、「引越し侍」では業者を探す際の条件に「仏壇」を選択できます。こうして絞られた業者はすべて仏壇引越に対応していますから、一つひとつ確認していくよりも楽です。
複数の業者から見積もりを取れば、引っ越しの適正価格を把握しやすくなりますし、より安い業者の見積もりを使って値引き交渉をすることもできます。

仏壇の引っ越しにかかる相場

仏壇の引っ越しには、お寺に払う費用と引越業者に払う費用がそれぞれ発生します。

入魂・抜魂にかかる費用は1万円から3万円ほどですが、宗派やお寺によってばらつきがあります。

引っ越しにかかる費用は1万円から2万円が相場です。ただ、こちらについても引越業者によってまちまちですし、距離や他の家財の有無によってもことなります。きちんと見積もりを取って確認しましょう。

位牌と本尊は自分で運ぶ

仏壇の移動を業者に任せる場合でも、位牌と本尊は自分の手で運ぶのが基本です。
仏壇は破損や事故があった場合買い替えができますが、位牌と本尊についてはそういうわけにはいかないからです。

自分で仏壇を運ぶ場合のポイント

抜魂を行った後の仏壇であれば、自力で輸送しても作法上なんの問題もありません。
自力で仏壇を運ぶ場合の注意点をいくつか紹介します。

●身内に相談する
抜魂・入魂の有無と同じように、身内や親類などに念の為確認を取っておきましょう。
輸送代をケチったあまり、仏壇を壊したり傷つけたりしたと後から詰られては大変です。

●経路の確認
仏壇を家から出す時、新居に運び入れる時の動線を確認します。狭い部分や通れない部分があった場合は素直に業者をたよりましょう。仏壇は重く、無理をすると怪我をします。

●飾りなどを外す
仏壇についている飾りなどは、破損を防止するためできるだけ外します。
引き出しの奥もきちんと確認してください。通帳やへそくりをかくしたまま忘れている人も多いです。

●梱包
輸送の際傷がつかないように包みます。

●輸送
自家用車で運ぶ際は、助手席や後ろの席に立てた状態で運びます。ブレーキなどで揺れることないように紐で固定することも忘れずに。
汚れや傷の原因となるため、床にそのまま寝かせるのはやめましょう。

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